日本人学校派遣に関するＦＡＱ

希望者のV字回復は?（文科省派遣）

海外子女はアジア地区を中心に増加傾向であるが、派遣教員は供給不足になっている。派遣先によっては派遣教員の仕事が国内以上に煩雑・多義に渡っている。派遣希望者の減少が言われて久しいが希望者のV字回復はあるだろうか？

海外で教員として仕事に従事する魅力は何か。No.7と重複するが各種BBSへの投稿を拾いながら改めて項を起こしてみた。３点に絞ると

1. 教職の魅力
   
2. 異文化生活の魅力
   
3. 経済的な魅力

教職の魅力は文科省派遣の条件に日本国内の教員が対象のためこの点は割愛する。では、ネット社会、二番目以降の「異文化生活の魅力」や肝心な生活に密着する「経済的な魅力」がネットで得ることができるか。

シニア派遣も含めると３回経験者も増加している。単純計算して８年以上異文化生活している。このように個人によっては、派遣教員はとっても魅力があるが、この魅力が現職教員に伝わっていないのではないか。なお、入手した情報では、文科省派遣で４回の方もいる。（現役+シニアの合計）

(3度目の派遣者の記事：60歳なのでシニア派遣者か？西日本新聞より一部抜粋、興味のある方はオリジナルで確認下さい）

SNSで情報共有化は活発となっているが、家族・知人・友人の狭い範囲での情報共有はあっても、初めての方が踏み出そうと背中を押すほどのオープンな情報となっていない。団塊世代との世代交代で若い教員が増えているが、その皆さんへ魅力が伝わっていないのだろう。JICA派遣者や旅の情報は豊富にあっても派遣教員の、生活情報は極端にない。各都道府県の単体組織で実施していた「帰国教員交流会」を、今年初めて文科省主催で実施（H29/08/25）した。派遣教員確保が喫緊の課題の裏付けだろう。詳細は、No.66を参照されたし。

ということで経済的面では、「異文化生活の魅力」以上にオープンな情報量がない。JICA派遣者のように派遣教員1500名が積極的に情報をネットに書き込みすると、別の問題が発生するだろう。痛しかゆしのジレンマに陥る。なお、こんな本を出版した校長さんもいる。本を読んで希望者が増加するのを期待したいが……。

　私は、峰敏郎先生の「ニューディリー日本人学校」を読んで日本人学校勤務を意識した。峰先生はご覧のとおりもっとあるかもしれませんが、２冊の本を出版されている。思い入れの強い本のため、処分せずにまだ当方の書架にある。40年ほど前の本かな？？

以上のように見てくるとネット検索すればどんな疑問点でもヒントが出てくるネット社会のトレンドに相反している状況は、Ｖ字回復は道険しいと推測する。小学生が調べ学習でネットをいとも簡単に活用する現在、赴任地での生活情報はブラックボックス化している実情。年明けの1月に実施する直前研修で初めて知る情報に「ホット安心する」のが実態。5月の出願時期に小さなお子さんを連れて、生活事情が分からない地域への勤務に自ら名乗り出る方は貴重な存在となっている。派遣経験者の皆さんから、「生活で心配することはありませんよ」（H29/30BBS No.442「Re:シニア派遣者の生活」50-生4@H29シニア内定者　2017/06/26）等の投稿がお役に立てれば良いのだが…。

供給不足が続くと、結局、冒頭に記載のとおり派遣教員の仕事量にも影響があり負のスパイラルとなっているのではないか、知られざるブラック企業化か？と危惧している。

ネットを活用して、学校別にクリックすれば、医療・インフラ状況が入手できる資料サイトを文科省が立ち上げて頂けると、不安も払拭されると思う。派遣の出願も回復すると推測する。今回のYouTubeがその第一歩と今後を期待したい。

さて、皆さんのご意見は如何でしょう？　 MainＢＢＳへお寄せ下さい。

平成２９年１０月２日（月）

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